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ウクライナ西部の不安定要因、ハンガリー系とルシン人

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Dobry vecer!

エリシュカです。

それでは私から先にご説明したいと思います。

この話題はハンガリー人のエルジェーベトのほうが適役かとも思うのですが、彼女は厳格な性格ですのでこうした個々の東欧情勢は私が引き受けます。


さて、今回の話題は、ウクライナ西部のザカルパッチャ州についてです。

https://www.google.co.jp/maps/place/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A+%E3%82%B6%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%88/@48.6208,22.287883,7z/data=!4m2!3m1!1s0x4739130bab8a020d:0x59e49996f9b6d02e

これをご覧いただければおわかりになるように、このウクライナの西の端の州はスロバキア、ハンガリー、ルーマニアに囲まれた地域にあります。

この地域の歴史は複雑で、おおまかに、ウクライナ西部ハーリチナ(ガリツィア)までハプスブルク帝国領だった時代には、ハーリチナとともに帝国領に属していました。

第一次大戦後、ハプスブルク帝国の事実上の崩壊に伴い、いろいろな経緯の末ここはチェコスロバキア領に編入されます。

その後、第二次大戦時にはハンガリー領に。

大戦後、ここはソ連邦ウクライナ共和国に編入されます。


こうした複雑な歴史を反映し、ここは多民族地域であり、例えば総人口の12%程度はハンガリー人です。

ここのハンガリー人について、オルバーン政権の元民族主義的傾向を強めるハンガリー政府が、今年に入りウクライナ政府に対しハンガリー人の自治を要求し始めました。

ちなみに、ハンガリー人の民族主義者、たとえば極右のヨッビクなどはここはハンガリーに「返される」べきだと主張しています。




そして、問題をさらに難しくするもう一つの集団があるのです。

東欧中部の各国に居住する、少数民族のルシン人です。

ルシン人とは、旧ハプスブルク帝国内の東スラヴ語を話す民族でウクライナ人だという自覚を持っていない集団というのが適切でしょうか。

ルシン人はウクライナ政府に対し従順ではありません。

彼らもまた自治を要求し、彼らの急進的グループはウクライナからの分離を画策したりしています。

そして彼らはハンガリー人と共闘する傾向にあるのです。

このアーティクルがこれについてよくまとめています。

http://www.strategic-culture.org/news/2014/09/30/hungarian-factor.-transcarpathian-fragment-of-ukrainian-patchwork.html


こうした動きを加速させているのが、露による侵攻を受けたウクライナ人の民族主義の高揚です。

本来ならウクライナを団結させるべきこうした感情が、少数民族の離反を招いているのは皮肉な話です。


これは露にとっても有利な状況です。

オルバーンの親露的なスタンスもあり、露はハンガリー本国もまきこんでこのザカルパッチャをもう一つの紛争地帯にする意図があるとこの記事では分析しています。

http://www.jamestown.org/single/?tx_ttnews%5Btt_news%5D=43042&tx_ttnews%5BbackPid%5D=7&cHash=2689517926e9c29e02a775b5a81a9d81#.VFyqD-lxnIV

この記事で、ザカルパッチャ問題に火をつければ仮にドンバスのようにならなくてもハンガリーとの関係が悪化してウクライナが孤立化するという露の目的について分析しているのは、ほほうと思いました。

ちなみに、先日のウクライナ議会選挙の際、ザカルパッチャでの選挙に対するテロ行為を阻止したとウクライナ安全保障・国防会議が報じました。

https://twitter.com/NSDC_ua/status/526335864885248001


ザカルパッチャはパイプラインの地政学においても重要な位置を占めます。

このHPの地図をご覧いただければわかるように、ザカルパッチャは露から東欧中部に抜けるパイプラインが収束してまた分岐するところであり、またウクライナを露のエネルギー支配から脱するべくスロバキアから逆流するパイプラインが通るのもこの場所です。

http://www.armedpolitics.com/131/zakarpattia-pipelines-a-oligarch-and-some-separatists/


今日はこんなところでしょうか。

それでは、Dobrou noc! Na shledanou!

姉妹ブログのここでも書いているのでよろしくです! http://crnogorac.blog117.fc2.com/
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